23話 キョンX不治の病(前編)

キョンはいつもいつも、早退していた。キョンの早退理由は誰もわからない。

キョン:先生!早退します!

青子:おや、また早退か?理由は?

キョン:俺、バイトしてるから・・・サボるわけには行かないし。

青子:・・・キョンの両親はいなかったわね。いいわ、行ってきなさい。

カリス:キョン、帰っちゃうの・・?帰るとき寂しいな。

キョン:カリス、ごめんな。

ハヤテ:キョンさん、まるで僕みたいですね。

キョン:そんなことないよ、ハヤテみたいな働きマンになろうと思ったら10年経験積まないとな。

ハヤテ:(無理してならなくても・・・。)

キョン:んじゃ、また明日な。

がららら・・・ビシャ。

キョン:ごめんな、みんな・・・。

つかつか・・・。

クレハ:おまたせ、キョンくん。

キョン:クレハ、早く行こう。

クレハ:えぇ。

つかつか・・・。

メイ:ん、キョンとクレハじゃない?どうしたんだろう・・?

ざわ・・・ざわ・・・。

クレハ:キョンくん、いつもごめんね。私の妹がキョンくんに会いたいってうるさくて。

キョン:いいって。

ガラララ。

クレハ:トウハ、キョン君来たよ。

トウハ:あっ、キョンくん!やっほー!

キョン:(はは、俺の妹似だな・・トウハちゃん。)

クレハ:こらトウハ、不治の病だからあまりはしゃいじゃだめよ。

トウハ:大丈夫だも〜ん、トランプしようトランプ!

キョン:しょうがないな・・・、七ならべか?

トウハ:やだぁ!あきたぁ!ばば抜き〜!

キョン:わかったよ、ばば抜きしようかトウハちゃん。

クレハ:あっ、ご飯作ってくるね。私の家は病院の近くですから。

キョン:あぁ。

トウハ:トウカちゃん、いてらっしゃい。

クレハ:うん。

キョン:トウカちゃんって・・・、妹らしくお姉ちゃんって言ってあげなよ。

トウハ:は、恥ずかしいよ・・・お姉ちゃんっていうの。

キョン:・・・トウハちゃん、寂しいか?

トウハ:寂しいよ、ボク・・幼稚園も学校も行ってなく・・・ずーと病院。

キョン:大変だな、不治の病って・・。

トウハ:キョンくん・・・、トウカちゃんに言わないでね。ボクのことすごく心配するから。

キョン:わかった、俺とトウハちゃんだけの秘密な。

トウハ:実はね、見てたの・・空を飛ぶ夢。

キョン:空を飛ぶ・・・夢。

トウハ:これで3回目なの。5回目になると・・・記憶が消えて。6回目になると・・・ボク・・・お空へ行くの。

キョン:馬鹿なこと言うなよ、本の読みすぎだよ。

トウハ:本当だよ・・・ボク・・・うぅ・・・うあああああ!!

キョン:トウハちゃん!?何処が痛いんだ!?

トウハ:痛い・・・・翼が・・痛いよ・・・。

ピィーピィー!

ナース:どうかしましたか!?

キョン:トウハちゃんが!?体が痛いって!?

トウハ:うああああああ!!

ナース:落ち着いてトウハちゃん、今注射を・・・。

トウハ:やぁぁぁ!注射いやぁぁぁぁ!!うあああああん!!お姉ちゃん!

ガラララ。

クレハ:トウハ・・・トウハ!!また発作を・・・。

キョン:クレハ、トウハちゃんを・・・。

クレハ:わかったわ、トウハ・・・少し眠って。

ほわ・・・ん。

トウハ:お・・・おね・・・えちゃ・・ん。

カクッ。

クレハ:眠ったわ・・・。

キョン:(翼が痛いっていってたな・・・どうなってるんだ・・・トウハちゃんの体は・・。)

パラララ・・・。

キョン:これは・・・「AIR」・・・。

クレハ:あの子、毎日毎日読んでるの。

キョン:(もしも、この子が本の影響したら・・・。いや、そんな非科学的なことは信じない・・・信じたくない。)

クレハ:せっかくのご飯が・・・台無しになったね。

キョン:起きたら食べるだろう。だから置いてたら?

クレハ:そうですね。

キョン:トウハちゃん寝たから、俺帰るわ。

クレハ:キョンくん、またね。

キョン:明日、カリスを連れてってやるか。

クレハ:だめ、あの子は・・・友達ができたら・・泣き出してしまう発作が起きるの。キョンくんだけ・・・来て。

キョン:わかった。

ガラララ・・・。

クレハ:ごめんね・・・キョンくん。

つかつか・・・。

キョン:絶対に・・・治してやる・・・何かいい方法があれば・・。

ハルヒ:バカキョン、いたいた!何やってるのよ!?

キョン:ごめんハルヒ、事情があったから。

ハルヒ:知ってるわよ、シーナに聞いた。

キョン:(シーナ、余計なことするな。ハルヒなんか連れて行ったら、泣き出してしまうぞ・・トウハちゃん。)

ハルヒ:ねえねえ、連れてってよ病院。

キョン:バカいうな、トウハちゃんを泣かす気か!?

ハルヒ:何よ、私があの子をいじめるきないよ。

キョン:そう言ってねえよ、友達と仲良くなったら泣き出してしまう発作が出るんだよ。ハルヒ、絶対に言うなよ。

ハルヒ:言わないよ。あと、休んだからたっぷり仕事してもらうからね。

キョン:わりぃ、また病院行くから学校休むかも。

ハルヒ:そぅ、ならいいわ。たまにはきなさいよ。

キョン:わかってるよ。

ハルヒ:んじゃ、またね。

キョン:またな、ハルヒ。

キョンの家についた・・・。

キョン:ただいま。

キョンの妹:おかえり〜キョンくん!

カリス:遅かったね、キョン。

キョン:残業だよ。

キョンの妹:ご飯、置いてるから食べてね〜。

キョン:サンキューな。

カリス:(今日のキョン、様子が変だな。・・・学校休んで、尾行してみるか。)

そして翌日・・・。

キョン:いってくるわ、カリス。

カリス:いてらっしゃい、キョン。

チリンチリン〜。

カリス:よし、行くか。

くぃ。

キョンの妹:いきた〜い。

カリス:妹さんも気になるのか、うん、行こう。

カリスとキョンの妹はキョンを追っていた。

カリス:自転車って速いね。

キョンの妹:うん、速いよ。

カリス:あれ、キョンだね。急ぐよ。

スタタタ。

キョンの妹:カリスくん、はや〜い。

カリス:キョン、どこに・・・?

病院についたカリスとキョンの妹。

カリス:病院・・・?

キョンの妹:な、何か感じる・・・行こうカリスくん。

カリス:うん。

ウィィィィン・・・。

受付人:いらっしゃい、用件は?

キョンの妹:キョンくん探してるの。

受付人:キョンくん・・あぁ・・、305号室にいきましたよ。たしか、呉羽 冬羽ちゃんのお見舞いよくきてるよ。

カリス:クレハに・・・妹いたんだ。

受付人:トウカちゃんのお知り合いかな?

カリス:友達です。305号室に案内してください。

ナース:ボク、305号室に案内するよ。

カリス:ありがとうございます。

キョンの妹:キョンくん、なんでクレハちゃんの妹の面倒見てるのかな?

カリス:クレハに聞いてみるか。

ウィィィィン。

クレハ:か、カリスくん!なんで・・・?

カリス:キョンのことが心配で・・・。

クレハ:そう・・・。

ナース:トウカちゃんの友達ってかわいいね。

クレハ:もぅ・・。

ナース:ここですよ、305号室。

ガラァァァ。

カリス:キョン!?・・・いない。

クレハ:キョンくん、トウハと一緒に海行ったかな・・?

キョンの妹:海いこいこ〜。

クレハ:そうね、海を眺めると・・気持ちいいよ。

カリス:へえ。

ザァァァ・・・ザァァァ・・・。

トウハ:大きな空〜、飛びたいな・・・。

キョン:俺もだ、空を飛んで・・・写真取り捲るぞ。

トウハ:あ・・・羽が落ちた。白・・黒・・。

キョン:飛び回るなよ、ゼロ。

ゼロ:あはは、楽しそうだねキョン。

トウハ:いいなぁ〜、飛びたい〜。

ゼロ:この子がクレハの妹だったね、飛ぼう・・。

トウハ:うん。

ばさぁ!ゴォォォォ!!

トウハ:見てキョンくん!ボク、飛んでるよ!

キョン:はしゃぎすぎて落っこちるなよ。

トウハ:はぁぁぁい!!あっ、トウカちゃんがいるよ!トウカちゃぁぁぁん!!

クレハ:あれ・・・ゼロくんとトウハだわ。

カリス:喜んでるね・・・あの子。

ゴォォォォ。スタッ。

ゼロ:キョン、お客がきてたよ。

キョン:お客って・・・?

ゼロ;カリスとキョンの妹さん。

キョン:あいつ、俺のこと心配で・・・。

トウハ:キョンくん、妹いたんだ。知らなかった。

キョン:トウハちゃんに似てるよ。お兄ちゃん言わないし、無邪気だし。

トウハ:でも、友達になったら・・泣いちゃうよ。

キョン:トウハちゃん・・・。

ゼロ:(あの子を治してやりたいが・・・僕の力じゃ・・・治せない。)

クレハ:キョンくん、ごめんなさい。カリスくんと妹さんが・・・。

キョン:いいよもう。

カリス:僕の名前はカリス=フィリアス。カリスでいいよトウハ。

キョンの妹:一緒に遊ぼう〜トウハちゃん。

キョン:妹よ、この子は遊びつかれたから・・・。

トウハ:妹ちゃん、会うときはトランプしようね。ぐすん・・・。

キョンの妹:うん、約束だよ。

トウハ:や・・・やく・・そく・・ぐすん・・する!うあああああああん!!

キョン:まずい、泣き始めたぞ!

クレハ:トウハ・・・えい。

フゥゥゥン・・・。

カリス:落ち着いたね・・・。

キョン:すまんカリス、妹、今日のとこは帰ってくれ。

カリス:うん、迷惑かけてごめん・・・。

キョンの妹:キョンくんごめんなさい・・・。

キョン:(夢を見る回数は3回。あと3回見てしまったら・・・トウハちゃんは死んでしまう。なんとかして思い出の日記を埋めるしかないか。)なぁ、クレハ。

クレハ:なに?キョンくん。

キョン:明日、海行かないか?

クレハ:えぇ、カリスくんと妹さんも来ます?

キョンの妹:うん!いくいく〜♪

カリス:友達になれそうもないけど、僕は行く。

キョン:ばかやろう、トウハちゃんは照れてるだけだ。今は友達になってるさ。

カリス:キョン・・・。ボク、帰るね。

キョンの妹:キョンくんの分、作ってあげるからね。

キョン:よろしく頼むな。

とりあえず、病院に戻ってみた。すると・・・。

ソウマ:クレハ、キョン、どこにいってたんだ?

キョン:海だよ、トウハちゃん、海行きたいっていうから。

クレハ:ソウマくん、こなたさん、トウハを見に来たんですか?

ソウマ:いや、宿題プリントをあげにきただけだ。

こなた:クレハ、よく休むから心配してたよ。

クレハ:そうですか、ありがとうソウマくん。

トウハ:んん・・・。

キョン:トウハちゃん、起きたか。

クレハ:ご飯、作ってあげるからね。

ソウマ:久々だな、クレハの妹。

こなた:背が私と同じだね。

トウハ:・・・だ・・れ?

キョン:トウハちゃん?

トウハ:おにいちゃん・・・誰?

クレハ:トウハ、どうしたの?

トウハ:トウハ・・?トウハって・・ボク?

ソウマ:まさか・・・記憶喪失・・。

キョン:トウハちゃん、うそだろ・・・嘘だといってくれ!?

トウハ:いやぁぁ!やめてぇぇ!

どん!

キョン:うわっ!

クレハ:キョンくん!?やめて・・・トウハ。

トウハ:・・・ぐすん・・・うああああん!!

こなた:泣いちゃった・・・。

クレハ:ごめんなさい、キョンくん。

キョン:(あの子、本当に5回・・夢を見てしまったのか・・・。クレハに言いたいが、信じてくれないだろうな。)気にするなクレハ。

ソウマ:んじゃ、俺帰るわ。

こなた:妹の病気、治るといいね。

クレハ:そうですね。

トウハ:・・・・。

キョン:またな・・・トウハちゃん。

ガバァ。

トウハ:お・・・お姉ちゃん・・。

キョン:(怖がらなくていいのに・・・。)

夢を5回見て、記憶が消えたトウハ。6回見てしまったら・・・トウハは死ぬ。キョンはトウハの死を見るしかないのか・・・?

24話に続く。