特別編 夏影
2201年の夏、キョンとクレハと結婚して、キョンは高校中退して、タクシーの運転手をしていた。クレハは病院のナースをやっているらしい。キョンとクレハの夏の思い出が始まろうとしていた。
クレハ:ふぅ、熱いですね。
ナースA:うん、うちわもって行けばよかったね。
クレハ:はい。
ナースA:そういえば、昨日、トウハちゃんと同じ発作を起こしてる女の子がいるらしいの。かわいそうに・・・。
クレハ:トウハと・・・。
ナースA:トウカちゃん、最後まで面倒見てね。
クレハ:はい。頑張ります。
空の夢を5回見て、記憶がなくなり、6回目の夢をみたら死ぬという・・・病名不明な病気が流行っているらしい。それを治す方法を探しているが・・・見つからない。
クレハ:ここは・・・305号室。トウハが入院したとこね。
ナースA:あの子の名前は神尾 夏樹ちゃんだったかな。大人しくて挙動不審な女の子なの。学校は1回も行ってないの・・・。
クレハ:あらら・・・、この病気を治せる薬があれば学校にいかせたいです。
ナースA:うん。誰かその病気見つけてくれる人いないかな?
クレハ:(御美先生でも、青子先生でもわからないですからね・・・。)
ガララ。
真ん中に小説を読んでいるのは、ナースさんが言っていた神尾 夏樹ちゃんかな。病気のせいで学校行けない・・・かわいそうです。
クレハ:おはよう、夏樹ちゃん。
夏樹:ああああ・・・・おおおおおおお・・・・おは・・おはよう・・・ござざ・・います。
クレハ:(ナースさんの言うとおりですね。)
夏樹:えと・・その・・ああ・・その・・・。
クレハ:??
夏樹:ははは・・・・はじめ・・て・・ですすすす・・か?
クレハ:はい、今入ったばっかりです。私は呉羽 冬華です。よろしくお願いします。
夏樹:よよ・・・よろしく・・・おねがいしま・・すぅ・・。
ナースA:夏樹ちゃん、恥ずかしがることないよ。
夏樹:うぅ・・・わわ・・私・・・人と話すのななな・・・なれ・・・なくて。
クレハ:私の妹に似てるね。入院したとき、人としゃべるの慣れてないの。・・・私と同じ年の青年のおかげで誰でもうまく話せる様になれたの。夏樹ちゃんなら、うまく話せるわ。
夏樹:あ・・・うん・・、ががが・・頑張ってて・・ははは・・話すよ。
子供A:あ!いつも、公園でリコーダー吹いてるお姉ちゃんだ!
クレハ:あら、いつも聴きに来てる子ね。なんで病院に?
子供A:ジャングルジムでジャンプしたら、足折れちゃったの。
クレハ:だめじゃない、飛び降りちゃ。
子供A:ごめん〜。
クレハ:2度と飛び降りちゃだめですよ。
子供A:わかった〜。お姉ちゃん、リコーダー吹いて〜。
クレハ:うふ、ちゃんと持ってきました。では、吹くね。
ピ〜。
夏樹:・・・・二人・・ぶんの・・・あ・・お・ぞら・・が・・・。
ナースA:夏樹ちゃん、知ってるの?
夏樹:ななな・・・夏影・・。お母さんが・・・よくききき・・・聴かされたきょきょ・・・曲です。
子供A:夏樹お姉ちゃん、歌うまいね。
夏樹:ああ・・・ありがとう。うぅ・・・。
クレハ:夏樹ちゃん、私がリコーダーで吹くから、歌を歌いましょう。
夏樹:はい・・・くく・・クレハさん・・・。
クレハと夏樹と一緒に歌を歌い。みんなを泣かせた。
おじいさんA:うぅ・・・、いい歌ですな。ナースさん。
子供A:夏樹お姉ちゃん、すごいすごい。
子供B:何か他の歌ないの?
クレハ:トウハがいつも歌ってる青空を聴いてください。
夏樹:青空・・・。
おじいさんA:青空か、なんだかなつかしいのぅ。
ナースB:トウハちゃん、お空飛びたいって言ったね。
夏樹:(空・・・、私も・・・空飛びたいな。)
クレハ:夏樹ちゃん?
夏樹:えええ・・・ああぁ・・・・うん、歌おう。
ワーワー!!
夏樹は病院の中の有名人になった。
タクシーの運転手をやってるキョンは?
ブゥゥゥゥン。
ナギ:ここでいいよ。ほら、カードだ。
キョン:ありがとうな、ナギちゃん。はい。
ナギ:また、乗せてくれよキョン。
キョン:いつでもどうぞ。
ブゥゥゥゥゥゥン。
キョン:ハヤテと一緒じゃなかったな。めずらしい。
リコーダー吹いてる音が聴こえた。
キョン:ん・・・リコーダー・・・クレハかな?
リコーダーを吹いてるのは、髪の毛が長い女性だった。
キョン:違ったか、この曲は・・・クレハが練習した夏影じゃないか。あの人・・・AIRを見てるんだ。
キョンは夏影をずーと聴いていた。彼女は気づいた。
???:聴いてたんですか?
キョン:はい、とてもいい曲ですね。
???:・・・フン。
ほめてるのに・・・。
???:タクシー、病院まで運びなさい。
キョン:わかりました。
???:早くしなさいよ。
キョン:できるか、俺は安全運転しないの。
???:つかえねぇ。
キョン:(いやなら降りてくれ・・。)
???:なぁお前、何の曲か知ってるか?
キョン:夏影だろ?妻がいつもリコーダーで吹いてるんだ。
???:ふーん。
キョン:病院行って何するんだ?妹のお見舞いか?
???:もちろんです。あの子、お腹空いてそうだし。
キョン:それは、いい姉さんだな。
???:ふん。
キョン:(まったく、コミュニケーションがない人だな。)
???:お前、名前はなんて言うんだ?
キョン:キョン。
???:ぷっ・・あはははははは!!変な名前だな!それあだ名か?
キョン:そうだ。笑わないでくれ。
夏子:すまないなぁ・・あはは・・、私は神尾 夏子だ。
キョン:(まったく、ハルヒにそっくりだな。)
ソウマ:おーい!タクシー!!
キョン:ソウマ・・あいつ・・・タクシー乗る金持ってるのか・・?
キィィィ。
キョン:ほら、乗っていきな。
ソウマ:サンキュー、キョン。んじゃ、病院で。
こなた:クレハの見学だぞ。
キョン:そっか、行くぞ。
ガタン。ブゥゥゥゥン。
夏子:キョン、友達か?
キョン:あぁ、同級生だけど、友達だぞ。
ソウマ:おっす、俺はソウマだ。
こなた:あたしはこなた。
夏子:ソウマならわかるが、こなたはどうみても小学生だろ。
こなた:小学生っていうな!!
ソウマ:体が小さいけど、妹でもないぞ。俺の彼女だ。
夏子:彼女か〜、ソウマってロリコンだな。
ソウマ:ロリコンで悪かったな。
キョン:(夏子、相手は子供だからいじめるのやめ。)
夏子:なあなあ、クレハって誰かな?
キョン:俺の妻だ。
夏子:妻か、若いくせに結婚してるとは、すごいな。
キョン:俺が先にプロポーズしたからな。
ソウマ:キョンはかっこよかったな。
こなた:最初見たときはヘタレそうに見えたけど。
キョン:へたれて悪かったな。夏子は結婚とかしてるの?
夏子:恋愛なんて興味ないよ、私は仕事のことで頭いっぱいだ。っておい!年上に向かって呼び捨てか!?
グィィィ!!
こなた:ちょちょwwwww危ないって!!
キョン:運転してるから首絞めないでくれ!
夏子:あははは!呼び捨てしてるキョンが悪いだろ。せめて、夏子さんか、夏子お姉さんとか言え!若者。
ソウマ:さん付けで言わないから無理だな。
夏子:ふふ、いい度胸してるなソウマ!
キョン:暴れるな!降ろすぞ!
夏子:ジョーダンだよジョーダン。
キョン:(こんな大人になりたくないな。)
リリカ:へーい!タク・・。
ドォォォン!!
キョン:ちょwwwwwwwwwおまwww轢いちゃったし!!
リリカ:いったぁぁぁ!!ちゃんと止まってよね!
キョン:前に出るな!前に!!
夏子:110番っと。
キョン、ソウマ:かけるな!!
夏子:あはは、嘘に決まってるでしょ。
こなた:(完全に楽しんでるねお姉さん。)
キョン:リリカ、ローラースケートブーツがあるからタクシー乗らなくていいだろ。
リリカ:たまには、車に乗ってみたいもん。お金ならいっぱいあるし〜。
キョン:わかったよ、どこへ行くんだ?
リリカ:トウキョーだよ!
キョン:2日かかるぞ。
リリカ:ちぇぇ。しょうがないから、病院でもいこーか。
キョン:慰謝料は払わんぞ。自分からぶつかったからな。
夏子:おいキョン、浮気相手か?
キョン:んなわけないだろ、遊び悪魔なんか結婚するか。
リリカ:遊び悪魔っていうなぁ〜。
こなた:ふふん、同士だなリリカ。あたしは遊び人だ!
キョン:いばるな。
夏子:(キョンの友達って変わりもん揃いだな。)
病院に着いた。
キョン:ついたぞ。夏子が4000円とソウマこなたが2500円で、リリカは300円だな。
夏子:リリカがぶつからなかったら、2500円だったのにな。
リリカ:あー、人のせいにした〜。
じたばた!
キョン:おいおい、じたばたするな。ほら、払って。
夏子:ほら、受け取りな。
チャリチャリ。
キョン:んじゃ、まだ仕事あるから、またな。
こなた:運んでくれてご苦労さん。バイバイ。
ソウマ:また乗せてくれよキョン。
キョン:おぅよ。
夏子:あはは、また乗せろよ。
キョン:(絶対に乗せるか!)
ブォォォォォン。
ウィィィィン。
クレハ:あら、ソウマくんとこなたさんそれにリリカさん、病院に何か?
リリカ:タクシーにぶつかってねぇ〜、治療して〜。
ソウマ:タクシーぶつかって、平気で立てるお前はうらやましいな。
こなた:普通の人間だったら死んでるよ。
クレハ:うふふ。・・・あら、後ろの人は?
ソウマ:この人は神尾 夏子、妹さんのお見舞いしに来たんだろ?
夏子:あぁ。
クレハ:夏樹ちゃんのお姉さんですか。305号室に行ってあげてください。
夏子:ふん。
ツカツカ・・・。
ソウマ:夏子のやつ、冷たいな。
こなた:気になるな、見に行こうか?
ソウマ:あぁ、305号室だったな。
クレハ:はい。
ソウマ:あちゃ・・・305号室って何階だったか忘れたな。
クレハ:4階です。ソウマくん、嫌な予感がするの。夏樹ちゃんのこと・・・守ってあげてね。
ソウマ:もちろんだ!
こなた:んじゃ、またあとで話そうねクレハ。
クレハ:はい。またね。
4階にあがったソウマとこなたは305号室へ入った。すると・・・。
ガラララ。
パシィ!パシィ!!
夏子:弁当持ってきてやったのに、何投げ捨ててるんだよ!バカ!
夏樹:うああああああん!!お腹いっぱいなのに〜!!
夏子:物を粗末するなんて最低!あんたなんか死ね!死ね!!!
ブン!
ガシィ!
夏子:そ・・・ソウマ!この!離せよ!!
ソウマ:ばかやろ!!携帯で妹を殴り殺そうとするな!
夏子:関係ねぇだろ!!
ソウマ:見てられねぇよ、言うこと聞かんからって物でどつくなんて・・・。
子供A:夏樹お姉ちゃんをいじめるなんて、最低だよ!
おじいさんA:そうだ!あんたはそれでもお姉さんか!
夏樹:お姉ちゃん・・・、もう帰ってよ・・。
夏子:・・この・・・このクソガキが!!
バコォ!
夏樹:ヒィ!
ソウマ:いい加減に・・・。
バキィ!
夏子:うわぁ!!
こなた:しろよぉ!!夏子!!
ソウマ:こなた・・・お前・・・。
こなた:病人を平気で殴るなんて、あたしは耐えれないよ!!
夏子:うぅ・・・くそったれぇ!!
ツカツカ・・・。バァン!!
ソウマ:なんだよ・・・あいつ。
子供A:これで10回目だよ。来るたびにボコボコ殴ってた。
おじいさんA:どうして、夏樹ちゃんをいじめるのかな?
こなた:まったく、DVなんか起こして。今度来たらぶん殴ってやる!
ソウマ:最低な姉だ!
夏樹:・・・・私が悪いです。暴力ふるい始めたのは。
ソウマ:え・・・。
夏樹:大事にしてて・・・た・・おにに・・お人形を・・壊したから・・・・虐めるよう・・・にに・・なったの。
こなた:飽きれるな、たかが人形で妹をいじめるなんて。
夏樹:たかがじゃ・・・ないよ。それは・・・彼氏にくれれ・・・た・・大事なおにに・・お人形なの。
ソウマ:あいつ・・・彼氏いたのか。
夏樹:謝ろうとしたけど・・・いきなり蹴ったり、物でどど・・・どつかれたり・・・。
こなた:・・・ちょっと、夏子のとこへ追ってくる。
ソウマ:待てこなた。1人じゃ危険すぎる。
こなた:止めるなソウマ!最低な姉を説教してやる。
ソウマ:走って帰ったからいないだろ。
こなた:・・・ソウマが言うなら。
夏樹:あの・・・お名前は・・・?
ソウマ:俺はソウマ、この子がこなた。クレハの友達さ。
夏樹:え・・・クレハさんの・・おととと・・お友達ですか。私は夏樹です。
こなた:よろしくね、夏樹ちゃん。それと、落ち着いてしゃべろうね。
夏樹:すみません、わたた・・・私・・人と話すの慣れなくて・・・。
こなた:(挙動不審な少女・・・、でもかわいいから許す!。)
夜になり、まだ仕事しているクレハ。
医長:トウカちゃん、ご苦労様。お開きしてもいいよ。
クレハ:いえ、夏樹ちゃんの面倒みたら終わりにします。
医長:わかったよ。
クレハ:では、行ってきます。
医長:(トウカちゃん、なんだかかわいいな。)
ツカツカ・・・。
椅子に座っているのは、夏子だった。
クレハ:あの・・・夏子さん?
夏子:・・・・。
クレハ:・・・顔がはれてる・・・ケンカでも・・?
パチン!
夏子:触るんじゃね!ほっといてくれ!
クレハ:いたた・・・・。すみません。
夏子:クレハといったな。もぅ、夏樹の面倒見るのやめてくれないか?
クレハ:どうしてですか?
夏子:あんたがいるとね、夏樹が家に帰れなくなる。夏樹に近づいたら、殺すからね。
クレハ:・・・・・。
ポロ・・・。
夏子:涙なんか流しても、無駄だからな。
ソウマ:く・・・クレハ!?
夏子:ちっ。
ソウマ:てめぇ、クレハを泣かしやがったな!女でも許せねぇ!そこに直れ!!
クレハ:だめぇ!ソウマくん!
ソウマ:クレハ・・・。
クレハ:何があったの?教えてよ・・・。
ソウマ:・・・夏子が夏樹を殴ったとこみた。こなたのパンチで・・・夏子は泣きながらどっかいった。俺は・・家庭内暴力をみるとイライラしてくるんだよ。
クレハ:・・・夏子さん、どうしてひどいことを?
夏子:うるさいうるさい!!ガキのくせにいい気なりやがって!どうせあんたなんか・・・夏樹を治せないよ!だから夏樹を返せ!!やぶ医者!!
ソウマ:あったま来た!!目をさま・・・。
パチィィィン!!
夏子:な・・・。
クレハ:いつまで子供みたいに言ってるんですか。いい加減にしてください!
ソウマ:クレハが・・・怒った。
クレハ:夏樹ちゃんはおもちゃじゃありません。私が夏樹ちゃんの面倒見ます。いじめるなら、2度と病院に来ないでください!
夏子:・・・・。
こなた:たいへぇぇぇん!!夏樹ちゃんが苦しんでる!!
クレハ:なんですって。いそがないと!
夏子:な・・・夏樹・・・。
夏樹はすごく苦しんでいる。
夏樹:いたい・・・・痛いよ・・・・。
ガラララ。
クレハ:夏樹ちゃん!!しっかりして!
夏樹:く・・く・・クレハさん。
クレハ:痛くない・・・痛くないですよ。
スリスリ・・・。
クレハ:ほら・・・・。
夏樹:あ・・・なんだか眠く・・・。
カクッ・・・。
ナースA:寝ちゃった。すごいねトウカちゃん。なんだか魔法使いみたい。
クレハ:背中をスリスリしただけです。
ソウマ:(眠らすだけはうまいなクレハは。)
夏子:夏樹!!
クレハ:夏子さん・・・。
ナースA:まだいたんですか、もう帰ってください。
こなた:そうだ!夏樹ちゃんをいじめるだろ!?
夏子:・・・。
スタタタタ!!
クレハ:(心配なのね・・・。)
夏樹:ん・・・・。ここ・・・どこ・・?
クレハ:(もう、5回目・・・。)ここは病院です。
夏樹:・・・お姉ちゃん、誰・・・?
ソウマ:記憶喪失か・・・・厄介だな。俺はソウマだ。こっちがこなた。面倒役がクレハ。
夏樹:・・・ソウマお兄ちゃん、こなたお姉ちゃん、クレハ・・・お姉ちゃん。
クレハ:(夏樹ちゃん、絶対に治して見せるからね。)
そして、朝になり。クレハと夏樹といっしょに散歩した。
クレハ:熱いけど、気持ちいいね。
夏樹:うん・・、喉が乾いた。ジュース飲みたい。
クレハ:ナースさんが言ってたね。夏樹ちゃんはどろり濃厚ピーチ味がすきって。
コトン。
クレハ:はい、ジュース。
夏樹:あ、ありがとう・・・。
ゴクゴク・・・。
夏樹:・・・おいしい・・。ドロドロして・・・。
クレハ:私も飲んでみようかしら・・。
コトン。
クレハ:味は・・・。
ゴクゴク・・・。
クレハ:うっ!けほけほ・・・。ドロドロしますね・・・。夏樹ちゃん、よく飲めますね・・・。
夏樹:・・・あははは!!
クレハ:うふふふ。
コトッ・・・。
夏子:あ・・クレハ・・・。
クレハ:夏子さん・・・。
夏樹:クレハお姉ちゃんのお知り合い?
クレハ:あの人は夏樹ちゃんの実姉よ。
夏樹:・・・・。
夏子:さぁ、家に帰って一緒にご飯食べよう。
夏樹:・・・やだ・・やだぁ!!
夏子:な、何言ってるんだ・・。私は殴ったり、蹴ったりしないから・・・おいでよ。
夏樹:やだやだ!!クレハお姉ちゃんと一緒にいたい!
夏子:・・・もういいわ!勝手にしろ!!あんたなんかクレハと暮らせばいいだろ!
クレハ:待って!夏樹ちゃんは記憶が失って・・・。
夏子:もういいんだ、記憶がなくなっても、戻っても、夏樹は私のこと嫌いと思ってる。クレハ、夏樹のこと・・よろしく頼むわ。
夏樹:・・・・。
夏子:夏樹、ここでお別れだね。離れてても・・・忘れないからね・・・。
夏樹は夏子をみて、何かを思い出した。
フゥゥゥン。
夏子:夏樹をいじめるやつ出でこいや!!
男の子A:ウワァァァン!
男の子B:覚えとけよ!!
スタタタ。
夏樹:う・・・うぅ・・・お姉ちゃん。
夏子:まったく、妹をいじめるなんて許せんな。ずーと守ってやる。
幼稚園の時、虐められた夏樹を助けてくれた夏子のこと思い出した。
ツカツカ・・・。
ガシャン。
クレハ:あっ、夏樹ちゃん?
夏樹:い・・・いっちゃやだ・・・・お姉ちゃん・・・夏子お姉ちゃぁぁぁぁぁぁぁん!!
夏樹は大きい声で叫び、1歩1歩歩んだ。
夏子:夏樹、なつきぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
ガバァ!!
夏子:ごめんよ、いじめてごめんよぉぉぉ!!痛かったでしょ・・・?うぅ・・・。
夏樹:うあああああん!!
クレハ:よかったです。仲良くなれて・・・。
夏子:夏樹、帰ろう・・・私の家に。
夏樹:うん、クレハお姉ちゃんもおいでよ。
クレハ:はい。
クレハは病院に電話して、神尾家に居られる様に許可した。
ガチャン。
クレハ:1日だけならOKです。
夏子:サンキューなクレハ。
夏樹:おなか減った〜。
夏子:んじゃ、作りまくるぞ!
クレハ:私も手伝いますよ。
夏子:ええって、料理ぐらいできるわ!
クレハ:んじゃ、期待して待ってます。
神尾家についた。
クレハ:おじゃまします。
夏子:ボロボロな家だけど、寛いでもいいよ。
クレハ:はい。ここは夏樹ちゃんの部屋かな?
夏子:そうだよ。
夏樹:ここ・・・私の部屋なんだ・・・。
ガチャン。
クレハ:恐竜さんのぬいぐるみがいっぱい。
夏子:夏樹は恐竜が好きなの。
クレハ:そうなのですか。
夏樹:・・・がぉ〜。
夏子:・・・懐かしいな、夏樹と恐竜ごっこやってたな。
クレハ:・・妹が生きてたら、友達になれたのにね・・・。
夏子:クレハの妹がいたのか。
クレハ:はい、病名不明に掛かって死にました。体がなくなっても、私の心で生きているわ。
夏子:へぇ・・。
クレハ:・・・これは・・写真・・。
夏子:これは春子お母さんの写真なの、脳ガンでなくなった。こうして、私と夏樹と2人で暮らしてるの。
クレハ:そうですか、大変そうですね。
夏樹:・・ふたり・・ぶんの・・青空を・・・君の手で・・・囲んだ・・・。♪日のにおいの・・・する草が・・・僕は手で結んだ・・。♪風を背に・・・今僕らが・・・走り抜けたよ・・あの大空・・目指してた・・・。♪
夏樹の歌ってる夏影・・・とてもいい声をしていた。
ポロ・・。
夏子:まったく、その歌・・歌ってたのか。
クレハ:すごいですよ、夏影を歌って、病院のみなさん、涙出てた。
夏子:あの子なら、アイドルになりそうだわ。
クレハ:えぇ。
夏樹:ゴホゴホ・・。
クレハ:大丈夫?夏樹ちゃん。
夏樹:歌うと喉が乾いちゃった。
クレハ:まだ残ってますよ、どろり濃厚ピーチ味。
ちゅるるる・・。
夏樹:すっきりした。
夏子:さぁ、ご飯作ってくるわ。
20分後、ご飯ができあがった。
夏子:じゃぁぁぁん!!できあがったで!
ドロォォォォン。
クレハ:あのぉ・・・ハンバーグとご飯が真っ黒ですけど。
夏子:大雑把や大雑把!さぁ食え!
クレハ:い・・・頂きます。
パクッ。
夏樹:お、おいしい・・・。
クレハ:たしかに大雑把ですけど、おいしいわ。
夏子:おいしいのか、おかわりいっぱいあるからどんどん食えよ!
クレハ:はい。
夏樹:おかわりぃ〜。
夏子:よく食うな、夏樹。
クレハ:(ソウマくんとこなたさんを連れて行けばよかったですね。)
夏子:なぁクレハ、泊まって行けよ。
クレハ:すみません、これからお仕事行くから。
夏子:そう、また明日な。
夏樹:バイバイ、クレハお姉ちゃん。
ガラララ。
クレハ:明日が大変に・・・なりますね。
ブゥゥゥゥゥゥゥン。
クレハ:た、タクシー・・。
ウィィィィィン。
キョン:クレハ、ここにいたのか。探したぞ。
クレハ:キョンくん、実は・・・。
キョン:夏子と遊んでただろ?こなたに聞いたぞ。
クレハ:こなたさんが・・・。
キョン:仕事行くのか?
クレハ:はい。深夜ぐらいに帰ってきますので。
キョン:そうか、若いから無理をするなよ。
クレハ:キョンくんもですよ。
キョン:オレもだな、はは。病院までに送っていくよ。
クレハ:ありがとう。
ブォォォォン。
ホーホー・・・。
夏樹:すぅ・・・すぅ・・・・。ん・・・私・・。
夏樹の記憶が戻った。
夏樹:ここ・・・私の部屋・・・。
ガラララ・・・。
夏樹:うぅ・・・足痛くて歩きにくい・・・。
ズサ・・・ズサ・・・。
ガラララ。
夏子:グゥーグゥー。
夏樹:夏子お姉ちゃん・・・。
ガラララ。ピシャン。
夏樹:私・・・なんだか知ってる。明日、死ぬんだよね・・・。何か、思い残すことしないと・・・。
ピタッ。
夏樹:あれ・・足が動けない・・・。手も・・・。
夏樹は人形のように体が動けなくなっていた。
そして、翌日。
ミーミー。
夏子:ふぁぁぁ、よく寝た。夏樹を起こしに行くか。
ガララララ。
あけた瞬間、夏樹は廊下で眠っていた。
夏子:夏樹、こんなとこで寝ているのか。風邪ひくで。
夏樹:・・・・。
夏子:ほら、起きろよ。
フサァ。
夏樹の体が冷たかった。
夏子:冷たっ!・・・夏樹・・・・。
夏樹:・・・・。
夏子:嘘じゃ・・・ないよね!?嘘って言ってよ・・・夏樹・・・。
夏樹はまったく目が開かなかった。
夏子:そんな、そんなのいやだぁ!目を開けてよ夏樹!!私を置いて行かないでくれよ!!うぅ・・・なつきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
午前6時20分、神尾 夏樹は天に行った。
子供A:ぐすん、お姉ちゃんが死んじゃったよ。
おじいさんA:まだ幼いのに・・・。うぅ・・。
クレハ:・・・・救えなかった。ごめんね・・・夏樹ちゃん・・・。
夏子:教えてクレハ、なんで夏樹が死んだの!?ねえ!
クレハ:・・・トウハと同じ病気に掛かったの。5回目の夢を見ると記憶が消え、6回目の夢を見てしまったら、死ぬの。病名はわからない。腕のいい医者でも治せないの。
夏子:黙って死ねっていう病気なのか!?
クレハ:・・・そう思うしかないのよ・・・グスン。
夏子:なんで・・・なんで、妹を不幸な目にあわなきゃ・・・・。いじめなんかしなきゃよかった・・・無視なんかしなきゃよかったぁぁぁぁ!!
夏子は夏樹を抱いて泣いた。
キョン:かわいそうだな・・・。
クレハ:うん。
夏樹が死に、3日経った。
カサ・・・カサ・・・。
クレハ:おはよう、夏樹ちゃん。お花だよ。
夏樹の墓に花束を置いた。
クレハ:夏樹ちゃん、あなたの大好きな夏影・・・歌ってね。私がリコーダーで吹くから。
クレハはリコーダーを吹いた。なんだか、夏のにおいがします。
キョン:ふたりぶんの、青空を、君の手で囲んだ〜♪
クレハ:あら、キョンくん。
キョン:夏樹ちゃんのことはわからないけど、一緒に夏影を歌おう。
クレハ:えぇ、夏樹ちゃん喜ぶかも。
キョン:さぁ、行くぞクレハ。
クレハとキョンと一緒に歌った。
キョン:日のにおいの、する草が、僕は手に結んだ♪風を手に、今僕らが、走り抜けたよ、あの青空、目指してた〜♪
キョンの声で天使になった夏樹が来て、いっしょに歌った。
キョン:遠くへ・・・・。遠くへ・・・。遠くへ・・・。♪
夏樹:クレハさん、えと・・・キョンくんだったかな。ありがとう、私のために歌ってくれて。行くよ、空へ・・・・。
ゴォォォォォォ。
クレハ:(夏樹ちゃん、また遊ぼうね。)
歌を終わり、キョンとクレハは病院へ戻りましたとさ。
終